彼女は、踊る

野生の生き物は、
自分を哀れむなんてことはしない。
泣き、怒り、大声で叫び、
苦しくなるまで笑ったっていい。
恋をしてもいいし、しなくてもいい。いつだってそう。
ずっとそうだった。
それよりもっと大切なこと。
記憶より詩を信じること。香りをまとうこと。
歌うこと。燃え続けること。

わたしの熱。わたしの光。わたしの祈り。
わたしの美しさ。わたしの愛。

わたしはなにも失わない。
悲嘆にくれることも、絶望することも、ない。
わたしには武器ではなく、音楽がある。
音楽があれば踊り続けることができる。
いつの時代も、女たちは歌い、踊り、
すべてを愛してきたのだから。

Non omnis moriar.

世界は絶え間なく続く。
感じたものはすべて世界。
わたしはこの世界のなにもかもを味わいたい。
そう、なにもかも。
鍋の底の甘く焦げ付いたソースまで舐めつくしたい。

わたしは贅沢で、すばらしく楽観的なだけ。
美しいものを愛し、想像力のない人間を嫌悪する。
いつだって歌うように、踊るように、生きるのだ。

※Non omnis moriar(ノン オムニス モリアル).
=わたしのすべてが死ぬのではないだろう。